九月

グレイマンの九月のレビュー・感想・評価

グレイマン(2022年製作の映画)
4.0
スパイものもアクション映画も、実はそんなに興味を持てないのだけれど、監督と出演者が気になり鑑賞。見せ方がかっこよくて、楽しめた。

ハードボイルドというか、登場人物たちが殺し合う映画は好きでも嫌いでもないけれど、最初は薄目で見ていたものの、攻撃のバリエーションが多様で感動してしまった。
組織の秘密を握ってしまったシエラ・シックスは、なりふり構わず追ってくる元同僚のロイドたちから逃げなければならず、満身創痍で立ち向かい続ける。

こういう主人公像は、一体どうしてそこまでできるのか?という疑問を浮かべがちだけれど、絶妙な掘り下げ具合で、シックスの行動全てに納得できた。
過去に父親から叩き込まれた戦闘能力や忍耐力。(虐待にしか思えなかったけれども…)
そして、大きな恩があるフィッツロイと、唯一彼だけが身寄りである姪のクレア。彼らを守らないといけない理由も深すぎず浅すぎず。

様々な舞台やシチュエーションで繰り出されるアクションがかっこよくて、ありとあらゆる手法を使って追う・逃げるところを見るのが楽しかった。
最後に一矢報いるような登場人物の去り方がとても好きなのだけど、拠り所であったはずの二人の人物が、同じような感じで退場してしまったのが少し残念だったような。

その頃には、そういえば最後どうなったんだっけ?と思うことになる気がするけれど、続編にも期待!

都市名の映し出し方に『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』を思い出す。
九月

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