TAK44マグナム

セックス・アンド・ザ・シティ2のTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

2.0
90年代の終わりから人気を博した大ヒットテレビシリーズの劇場版第二作。

ニューヨークを舞台に、「セックス・アンド・ザ・シティ」というコラムのライターとして著名なキャリーとその友人たちの(主に)恋愛騒動を描き続けたテレビシリーズは6シーズン続きましたが、付き合いで殆ど観ました。

あくまでも女性が主人公の、まさに女性のための物語であり、正直いうとかなり鼻につくエピソードもあったり、男からすると共感しかねる部分が多いんじゃないかな。
ただ、男女の考え方の違いをわざと明確に描いているので、受け取り方が人によって違ってくるのは当然でしょうけれど。

あと、例えば「デスパレードな妻たち」なんかは貧困に窮する場面があったりしたのに、ニューヨークのリッチ層が登場人物の殆どな本作だと滅多に貧乏人が出てこないので、キラキラした生活に無縁な自分にはそこも鼻についたなぁ(苦笑)
たまに貧乏人でてきても大体は成功者になっちゃうしね。
特に、この劇場版第二作は豪勢な結婚パーティや映画完成パーティの場面、そしてタダでアブダビにセレブ旅行する展開など、スーパーリッチではないにしろ、生活に困るなんてことは全くない夢のようなニューヨーク生活だけが切り取られているから、2018年のいま観るとかなり浮いて映る。
基本、ヒットも納得の面白さではありましたが・・・
リアルな中にも夢を描いてナンボですからね。


だけど、主人公のキャリーがどうしても好きになれないので、その時点でこの作品を心底楽しめるはずがないよね。
価値観が違いすぎて。
なによりもクローゼットとその中身が大切ってのはよく分からない。
正確に言うと、気持ちはわかりますよ。宝物は誰にでもあるし。
ただ、個人的には、恵比寿や六本木よりも中野や秋葉原のほうが落ち着くので、ニューヨーク至上主義でファッションやライフスタイルにこだわる価値観とソリが合わないだけなんですけれどね(苦笑)

そんなキャリーと何年かいっしょに暮らして、少し家でくつろぎたくなった旦那のビッグに感情移入してしまいますよ。
そんなに毎日、イベントごとなんて普通ないわけで、週末はどこかでパーティとか、そういうのが疲れるお年頃でしょう。
いつも刺激を求める気質のキャリーについていけなくなっても仕方ない。
でも、本作を観るのは基本的にキラキラ生活に憧れ、登場人物の浮き沈みに一喜一憂したい主婦層なのでね、最終的に男性視点は封じ込まれてしまうのです。
仕事で疲れて帰ってきたら、家で寝っ転がってテレビ観ていたいよね・・・と、ビッグに思わず同情しちゃったよ。
まぁ、キャリーの気持ちも分からなくはないけれど、ビッグの「週に二日間離れて暮らすという提案」は悪くないと思いましたね。子供いないなら。
自分1人でのんびり出来る時間も必要なんじゃないかなぁ。
週末婚てのが一時期ドラマになったりしましたけれど、そのぐらい割り切ったほうが離婚率が下がると思います(汗)
でも、そこまでいくと結婚する意味も薄らぎますけれど。


あ、揺れるボインに皆んなの旦那が目を奪われる場面は最高でしたね。本当に揺れまくってたし!
男なんてそんなものですよ。
だから、ある意味、股間で男をはかるサマンサというキャラクターが一番分かりやすくて良いよね。
演じているのはキム・キャトラル。
「マネキン」の美人さんもだいぶ歳を重ねましたが、それでもセックス至上主義のサマンサ役はピッタリ。


ライザ・ミネリがパフォーマンスしたり、マイリー・サイラスが本人役でカメオ出演したり、リッチな特別出演も多数。
とにかくニューヨークもアブダビも夢のよう。
住んでる世界が違うので、日本の片隅で観ていても感慨はわかないのでした。

なんにしろ、バブリー(苦笑)
貰ったのなら、欲しくない液晶テレビでも嬉しがるのが夫婦の基本だと思うけどね。


レンタル DVD、NETFLIXにて