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エルム街の悪夢のTaKeiteaZyのレビュー・感想・評価

エルム街の悪夢(1984年製作の映画)
3.8
夢の中で襲ってくる変態大やけど爪野郎フレディのデビュー戦。

八甲田山に並ぶ「寝たら死ぬぞ」でお馴染みの二大巨頭、エルム街の処女作ですね。なんかちょいちょい見てるんだけど、どれがファーストかわからん記憶だったのと、ネトフリの「ボクらを作った映画たち」がおもろかったので、合わせて視聴。ジョニーデップ出てたの知らなかった。めちゃくちゃミンチにされてたけどね。

ヒットするホラー映画はやはりアート性よりアイデアだよな、と思わせる一作。ウェス・クレイヴンの創作性の賜物。このハット、やけど、禍々しい爪、シラフじゃ絶対着ない赤緑セーターのコーディネート、一体どうやったら思いつくのよ。観客に絶対怖いもの見せてやる、て思わないと思いつかないよね。そして、夢と現実の狭間をうまく行き来して、当時のキラーには絶対不可能でタチの悪い追い詰め方と、だからこそできる演出、今見ると凄く魅力的なホラー映画ですね。

想像を膨らますと、この能力をフレディに宿らせた黒幕(悪魔的なもの)を感じさせたり、夢の中で触れていたものは目覚める時に現実に持ち込める脆弱性があったり、のびしろを感じさせるのもシリーズが続いた理由なのかもしれない。この構成でいくらでも作れるぜ、てフォロワーはなるよね。実際ウェスが1作ったスクリームもそうなってるわけだし。本当の恐怖とはその不滅さにあるなあ、と感服しました。

自分世代だと、フレディはカトちゃんケンちゃんにも出演してたし、凄いポップなアイコンです。愛せるキャラ。全作見ようとは思わないけど、好きです。
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