TaKeiteaZy

ウォッチメンのTaKeiteaZyのレビュー・感想・評価

ウォッチメン(2009年製作の映画)
4.5
ヒーロー軍団「ウォッチメン」が、アメリカという国家の闇に翻弄され、それでも己を突き通すもの、自らの平和を実現するもの、もう最強過ぎて訳がわからなくなったもの、それぞれの生き方をする話、てか自分はそういう解釈。

これは思い入れ深いよ。多分リアタイ視聴したんだけど、その時から「ロールシャッハのかっこよさ」と「Dr.マンハッタンの無双さ」みたいなのが突き刺さっちゃってね。あの時から自分のずっと好きなヒーロー群像劇なんだけど、どういうストーリーなのか全く覚えてなかったので今再視聴。めっさ長いので心と時間に余裕がないと無理よ。

ある程度年を重ね、しっかり俯瞰して見ると全員考えてることが深いようで浅いのがなんか魅力の一つで、アベンジャーズよりthe BOYS!ていう人はハマると思います。ヒーローなのはいいんだけど、そっからどうすりゃ良いのよ?ていうアンチテーゼが効いている。全員が同じ方向向けないし、吐いたツバも飲めねえ感がカオスでたまらない。強大な力や能力も、もっと大きな何かのコマにしかならないし、理想も平和も美しくねえし、自分の人生からも降りられない。しっかり見れば相当に没頭できる世界だけど、そこには自分勝手しかなくねえか?と傍観者なら呆れられるところもあり。

MCUが中盤あたりでやってるイザコザをきっちり一作に収めた感じ、なんだけど、キャラクターがアンバランスで魅力的なんだよなあ。ベストには入らないけど、自分の心に残る一作です。男はいつだって、本当はロールシャッハみたいな生き方に憧れているはずだ。それは恥ずかしいことじゃないぜ。
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