あの鬼太郎生誕の謎、ていうか目玉の親父の若かりし日々を追うけど、ヤバい村のヤバい一家とヤバい一家に一枚噛んでる東京の元兵隊サラリーマンがバディを組む話！
自分は幼少期、妖怪大好きでした。親に何よりねだったのはヒーローフィギュアや変身ベルトとかではなく、妖怪図鑑でした。何がきっかけはわからない、もしかしたら当時のゲゲゲの鬼太郎だったかもしれなかったけど、妖怪は自分にとって非常に興味深い存在でした。もしかするとその頃から「なんの脈絡のない非現実」が大好きだったのかもしれませんし、それが今の映画好きのルーツなのかもしれません。
閑話休題ですが、公開終わる前に何とか劇場で見れました。今更鬼太郎で何ができるのか、という不安を完璧に払拭する出来じゃあないでしょうか。言ってしまうと世界観とか時代背景はそんなに突飛なものではないけれど、だからこそストレートにエグさと救いようのなさを描こうとする製作側の本気が伺えました。だからこそ変にマンガ要素が浮くような感じはありましたが、終始退屈せずに観れましたし、大人が嗜む惨殺のカタルシスも充分。個人的にはサイレントヒルみたい、ていう感想です。
子供の時に妖怪図鑑で見ていた鬼太郎の両親のビジュアル、なんで親父はミイラ男やねん、てずっと気になっていたけど、まさかこんなことがあったなんてねえ。てか、しげる当初こんなつもりなかったはずだろ。よくここまで膨らませたなあ。ただ、そんな妖怪フリークからするともう少し色んな妖怪見たかったなあ。「さがり」で興奮してたの自分くらいだっただろうから。
この話を知って、鬼太郎がバックベアードとかチーとか国会議事堂乗っ取ったぬらりひょんとか南国妖怪チ⚪︎ポとかと激戦を繰り広げると思うと、胸が熱くなりますね。
