くぅー

冬薔薇のくぅーのレビュー・感想・評価

冬薔薇(2022年製作の映画)
3.9
my映画館2022 #32 >

“の はず。”

地方の港町で、25歳になっても定職に就かずに地元の不良グループとつるんで、全て半端な人生を送ってきた青年と、その家族たちのドラマ。

まずは、映画でシビアな現実を見たくない方にはオススメしません…不器用な者たちの群像劇でもあり、様々な事情で器用に生きれない人々しか出て来ないので。

そう、訳あって不器用になった両親には突き放され、中途半端な愛情で育ってしまい、相手の気持ちは考えずに中途半端に他人に依存する主人公…って、自分にも中途半端な面はあるので、詰問されてる感じで見るはめに。

ラスト、自分の居場所を見つけるのではなく、結局は中途半端な愛情にしがみついた姿にため息。

そして、冷たくも寂しくも咲く冬薔薇…はたして春はいつなのか、そんなことを思いながら、見終えてしまってましたね。

なお、俳優陣では、伊藤健太郎…これが復帰作で良かったという熱演を披露。
小林薫と余貴美子…見事な夫婦役だったかと。
さらには、伊武雅刀と石橋蓮司に真木蔵人らがいい味出しまくりで、永山絢斗に毎熊克哉らがナイスなサポートで…そんな中で、 新たな一面を見せた河合優実も印象的。
くぅー

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