バリカタ

狼たちの墓標のバリカタのレビュー・感想・評価

狼たちの墓標(2021年製作の映画)
2.0
あれー?こんなだっけなぁ?な感じの韓国お得意のジャンル。このチープ感は一体なんなんだろう?韓国の国内事情はよくわかりませんが、平昌オリンピック開幕前でも韓国の地方はこんな・・・日本で言うところの戦後の任侠ヤクザみたいな方々・・・がいたのかなぁ・・・・?韓国映画で見る拳銃バキュンバキュンな裏社会の方々ばかりではないのかなぁ?・・・どうにもその辺りに違和感を感じてしまって・・。

まぁ、それは横に置いておきましょう。それよりも何よりも敵役がよくわからんのです。なんとなーく過去に色々あっての今があるんだろうなぁ・・・感は伝わってくるのですが、債権回収くらいしかシノギがない割には妙に力持ってるのよくわからん。エキセントリックなやつなんだろうけどやることが普通だし、ちっちゃいし、小物感バリバリで、さらにイってる感が伝わってこない。つまり「怖くない」のです。

組の対立の描写もなんだか牧歌的な展開でシビアじゃない。脇が甘いんだもん・・・双方(笑)争いを作るためのエピソードばかりで、なんだかなぁ・・・なんですよね。組内のワチャワチャも「え?」って感じですし。

作品のオープニングは物語を表すものって見終わるとわかりますが、だったら、もっと「狂気」がほしかったですね。時代が変わる時には必ずあるであろう目に見えぬ狂気があるはず。変えようとする狂気や変わることに抗う葛藤の狂気が。発生していることは狂気なんですがそこに至るまでの描き方に物語を感じることができませんでした。ただただぼんやりと終わってしまいました。残念。