このレビューはネタバレを含みます
今作はあくまでも、一児の親になる前の
まだまだ成熟しきれていない男女を描いた物語だ
アンドロイドの暴走は
あくまでもディストピアとしての設定でしかない
勿論、中盤での捕虜として拘束された夫を
助けに行くシーンに緊迫感はあり
その後に続く展開へと繋がりを感じられるが
恐怖は些か足りない気がする。
けれど、ロードムービーとして
若い男女が親になる前の成長過程だと
位置付けて観れれば
今作の設定に落とし込んだ事で
この速度感で、親に至るまでの表情を垣間見れる事ができる。
しかも若くて童顔なクロエなのに、だ。
だからこそ、どうすればこの危機を脱し
子を無事に産み、逃す事ができるのか？と
思い悩んだ挙句、切り詰めた想いで
我が子を託そうとする選択に、切なくなる--
クロエの最後の涙は辛かった...
