このレビューはネタバレを含みます
宮﨑駿 監督 待望の最新作
「君たちはどう生きるか」
" 前情報、広告、宣伝は一切なし "という宣伝
大作とは思えない
同 監督のネームバリューなだけに踏み込める
興行戦略。
そんな事も相まって、期待値のハードルは高かったが、ひょんなことから"あのアーティスト"をフォローしていた自分は主題歌を知ってしまう。
とまぁ、前日譚はここまでにしておいて。。。
今までジブリ作品を観てきた人ならわかる
千と千尋、もののけ姫、ハウルの動く城、ナウシカ、、、etc
と今まで時代時代で輝きを解き放っていた作品群の良いアイディアが小ネタのように蘇り、今すぐにでも観直したくなってくる始末。
大きく捉えれば、ロードムービー
しかも、眞人と共に旅をするバディが入れ替わり立ち替わりに移っていく事で飽きさせず
そして、その一助が支えてくれた人たちのものだから、とてもグッとくる。
風立ちぬ、コクリコ坂から、等の
戦後間もない舞台をまたにかけたヒューマンドラマも残しつつ、息子と継母との関係性を重たくせず、エンタメへと昇華させていた。
眞人の口数が少なく、あまり感情のままに話すタイプではなかったため
捉えどころが少なかったが、
「現世で実の母親を失った眞人に
現世を捨て理想の世界を作り上げた"アノ方"の立場を引き継がせようとする=
理想の世界で母親を甦らすことも出来るし、平穏な暮らしを望める
を『欲』」とし、
「母親を亡くしたにも関わらず、継母ナツコと結婚する父の姿を見て、気持ちよく受け入れられるものではなかったが
下の世界を経て、眞人は"夏子さん"ではなく
"夏子母さん"と呼ぶことで
自身の葛藤に踏ん切りをつけ、元の世界に戻り、ヒミやアオサギのような友達を作ることを『愛』」として対比にしていた。
創り上げた世界よりも、
ありのままの世界を受け入れたことに
主題歌である「地球儀」になぜ" 儀 "を付けたのか、とても米津さんに聞いてみたくなる心持ちでした。
P.S.
どうしても、眞人の年代を忘れてしまう。どんだけ達観しているんだ、と。笑
