ひば

RRRのひばのレビュー・感想・評価

RRR(2022年製作の映画)
4.3
本作品は
×ボリウッド(ムンバイらへん、主にヒンディー語拠点)
◯トリウッド(南インドらへん、主にテルグ語拠点、ヒンディー語は多いがテルグ語は中々作品が出れない)
他にもインドには様々な言語やフィルム拠点があります。監督は~ウッドの言い方は好んではいないそうです。
なんそれ知らん…の誕生以来知ることなかった衝撃人間駆動が過多!過多!ダイナミック人体の不思議展でもあり二人の出会いも交流を深めていく過程もとても楽しいけど必ず大英帝国の影がある。人々を団結させまいと画策の陰、長い植民地化で抑圧され続けた民の叫びでもあり、一瞬だが血と一緒に涙を拭うシーンに琴線。タイトルのRの中に India 1920 って書いてある通り1920年が舞台なんだけど、巻き込まれのWW1が終わってこの扱いかよ…の極悪英国政治だし(エリートだったら本国に帰されるだろうからうん…そういう自治ですらない無法状態って感じ)、まず一市民群(うん百人いそうだけど)をしばいてく権力側についた1人のストーリーから始まるのであぁこっちからやるんだなと、こうせざるをえなかった人も多かっただろう。最近エリザベス女王が亡くなってからのインドの反応も当然他国とは違う。かつて同じことを行った国に住むわたしが言うのもあれだがこの作品の力の争いの描き方に関しては受け入れられない部分も多いが植民地政策は明らかにカスだし、ここに住む人間としてほんとやったことはカスだよって伝えてかなきゃなって。同じような熱量力量イデオロギー勧善懲悪ストーリーで、植民地支配を行った敵国を英国ではなく日本で描かれた作品があったとして同じように受け入れられるかと考えるとわからんなとなる。『イップマン』の日本レビューも"反日"が目立っていた印象があり。バーフバリに続きこの監督の思い描く異なる人間同士の衝突には明確な善悪を突き詰めてる感覚がある。大英帝国人が極悪と描かれ大量に死ぬ。だが自国の歴史も世界全体の歴史で考えても避けては通れない話題なのかなとも。インド独立に向けナショナリズム的考えが、部族の一人が国民の一人となる転換点だったのかもしれない。とはいえどやはり人殺しで盛り上がるより人助けで盛り上がる序盤の方が好きなのであった。女性の描き方もトロフィーっぽくてバーフバリの勢いはどうしたんだろうとも。ブロマンスやりたいからといって手を抜いていいわけでもないしキャラの肉付けが薄いから"同性愛じゃない!"っていうヘテロセクシャルの言い訳みたいな存在にも思えちゃった。こういう形で女性を使うのではなくて英国人男性からも体制に疑問を訴える声が出てても良かったと思う。
主人公が動物という大自然とどう向き合っているのかが予め提示されていて、かといってそれに動物がどう応えるかは人間の領域ではないこと、別の魂を持つ生命に委ねる感じと絵面の神話感相まってよりスペクタクルで感嘆だった、『レヴェナント』みたいな。高カロリーとエネルギー相殺して結果わたし痩せたなこれ
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