カトキチ

生れてはみたけれどのカトキチのレビュー・感想・評価

生れてはみたけれど(1932年製作の映画)
5.0
シンプルに『ドラえもん』や『サザエさん』にも通ずる話で、主人公はカツオのようにズル賢く、ジャイアンとスネオを連想させるガキ大将はいるもののどちらかといえば主人公がいじめる側であり、それが親の立場になると逆転してしまうという構図。主人公の親父はのび助だが、お母さんは怒鳴ることなく、フネさんのような優しさに溢れている。

もちろん天才的な構図、初期小津映画のなかでも圧倒的な画面の躍動、そしてとてもリアルに映す“歩き”の演出。個人的に好きな小津映画の3本の内の1本に入る超絶大傑作。
カトキチ

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