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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンスのTSのレビュー・感想・評価

1.7
【カオスすぎる地雷映画】35点
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監督:ダン・クワン/ダニエル・シャイナート
製作国:アメリカ
ジャンル:SF/コメディ
収録時間:139分
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 2023年劇場鑑賞11本目。
 第95回(2023)アカデミー賞作品賞受賞。
 最低。これがアカデミー賞作品賞最有力候補なのだから震えてしまいます。一癖も二癖もあるカオス映画で、終始何をしたいのか全くわからない。期待していただけに残念。フィルマークスではまだ高めの平均スコアですが、他のレビューサイトでは軒並み低いレビューも見ますし、完全なる地雷映画だと思います。忖度なしに、面白くないものはきっぱりと面白くないと言わせてもらいます。時間返してほしいなあ。

 そもそもマルチバースなんてMCUの専売特許みたいなものなんで、そこで頑張らなくて良いのではと思っていましたが、蓋をあけたら素っ頓狂な展開が続き意味不明。奇妙な行動をすることにより、新たな能力を得るというのも親切設定にみえて、それで無駄に間延びしています。

 とにかくごちゃごちゃと無闇にいろんな並行世界に進むので忙しい。そこに面白さや迫力があるのかというとなかなかそうでもなく、最初こそ頑張ってついていこうと思いましたが、途中でため息が続き諦めました。前情報をほとんど入れませんでしたし、期待してみにきて、鑑賞後なんだこの駄作は?と思えてしまったのは、少なくとも自分だけではないと思うんですよ。駄作と知っていたらバイアスがかかるのでどうかなと思うのですが、本当にそんなものなしで純粋に自分の感性で感想を書くとこうなってしまいました。
難解な映画。とも捉えられるのですが、それはそう表現できる映画にも失礼な気がします。結局のところ、テーマは家族愛であり、また税金問題を扱っているところあたりが考えさせられるところでしょうが、その道中面白くしようとしてこれですから流石に厳しいものがありましたね。

 目新しいものも特になく、張り切ってIMAXで鑑賞しましたがその必要性も感じられませんでした。これが今年の作品賞を受賞したら、アカデミー賞を軽蔑してしまうレベルであります。『バードマン』やら『シェイプオブウォーター』など、自分にはやや合わない作品賞はありましたが、これは別格。よく言えば、アカデミー賞の歴史の新たな段階であるのでしょうが、もしこれがポリコレの影響で作品賞になるのならば、行きすぎていると言わざるを得ないでしょう。何事もやりすぎは良くない。そんなことも考えさせられる作品でした。

 いやあ、これは絶対に『トップガン』が今作を撃ち落として作品賞とってほしいところですね。予告編をみたら面白そうですが完全に地雷映画です。ご注意を。ショートムービー程度なら許せました。
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