このレビューはネタバレを含みます
ごちゃごちゃで深淵でバカバカしくて、衝撃的に普遍的な物語。
人生における全ての決定で分岐していくマルチバースのなかで、全部の選択で失敗してきた「全自分中最低の自分」、エブリン。
そんな彼女が、分岐した別世界のあらゆる「自分」の力を借りながら、世界の全てを飲み込もうとしているブラックホールを阻止しようとする。
最低の彼女からしたら、別の世界の全ての自分は、今の自分より「良い自分」。それでも彼女は、このしょぼい世界のしょぼい自分を最後に選ぶ。この世界の、愛するしょぼい家族のために。
ラスト、ドビュッシーと一緒にAll you need is loveが脳内で高らかに響きわたったよ。
石になってる世界が好きだった!