おにくにく

すずめの戸締まりのおにくにくのネタバレレビュー・内容・結末

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

ず〜〜〜っと気になっていてやっと見ました!
とても評価が高そうな感じだったので、すごく面白いんだろうな〜すごく泣けるんだろうな〜とめちゃくちゃ期待して見に行ったのですが…こういう「期待しすぎる」とういうのは本当に良くないですね…(笑)

自分の理解力が足りないからなのか、結構モヤッとしたまま終わってしまった印象でした。

幼いすずめがお母さんを探している(現実を受け入れられない)ところは可哀想だったけど、実際の震災を思い返して妙に冷静に見てしまっている自分がいて、何故だか泣けませんでした…。
ドキュメンタリーとして見ていたらきっと泣いていたと思いますが、実際にあった(であろう)ことをファンタジーの泣ける場面として描いてるというのが、何か「( '-' )スンッ…」ってなってしまったんですよねえ。
あとその時の現代すずめの服が気になってしまって(後述)泣けなかったというのもあるかも(笑)


見ていて特に印象的だったところは、芹澤の「こんな綺麗な場所だったんだな〜」という台詞に対する、すずめの「綺麗…?ここが…?」という台詞ですね。
実家に向かう途中で立ち寄った場所、あそこも恐らく3.11の被害をかなり受けていたところのはずで、ボロボロになってから12年経ってあのような風景になってるわけですよね。
それを見て「綺麗だ」なんて言うってことは、芹澤は震災当時そこまで被害を受けてなかったのか彼の中では完全に"過去の出来事"になっちゃってるんですよね…。
芹澤とすずめの、震災に対する想い(認識)の対比に考えさせられました。


そしてここからは気になったところを…。
もしかしたらパンフレットや小説とかを読めば解決するものもあるかもしれません、所々イチャモンみたいなものもありますが(笑)

・「ダイジン」という言葉
あの猫がSNSで話題になってる場面で、「ダイジンっぽい」という理由からなんとなくダイジンと呼ばれるようになったわけですが…そもそもその「ダイジン」って何?

・「サダイジン」という名前
「ダイジン」はSNSで勝手に名前が付いただけで要はあだ名みたいなものですよね(恐らく本名がある?)、となるとあの黒猫が最初から「サダイジン」と名乗るのおかしくないか?
分かりやすいように自らダイジンに寄せたあだ名で自己紹介したってこと…???

・サダイジンの能力
環さんに途中何かしたよねコイツ…?
今まで抱えていたマイナスな気持ちを吐き出させたのがそうなのか、途中で倒れさせたのがそうなのか…どちらにせよ環さんにそうした意味とは?

・椅子の足が3本しかない理由
「一度失くしちゃったことがあって、戻ってきたときには無くなってたの」的なこと言ってたけど、それ以外に何か説明ありましたっけ?
もしかして無くなった1本がダイジンだったりするのかな〜って思ったんですが、それは考えすぎ…?
気付いたら無くなっていた="大事にしなくなってしまった"から気付かない内にいつの間にか1本無くなっていた=「大事にしていたのいつまでだっけ」の台詞に繋げてる…というだけかな?

・ダイジンによって要石にさせられたことに草太が気付く場面
気付くの遅くないですかね草太さん…?笑
最初からダイジンが言ってたやん…恐らく見てた人全員「え、今気付いたの!?」って思ったはず(笑)

・ダイジンは何者なのか
草太に対しては悪者ヅラしてて、すずめに対しては良い人ヅラしてて、結局何が目的だったのか?
どうして要石の役目を捨てた?
例えばそれが「ミミズをこちらの世界に呼んで人間をたくさんころそうとした」とかなら分かるけど、そこまで人間を恨んでるような描写も無かったし、それだとすずめに対する態度の説明が付かないし…。
すずめが言った「うちの子になる?」という言葉にものすごい喜んでたけど、あそこまで喜んだりすずめに懐く理由がいまいち謎。

・「うちの子になる?」という台詞の使い方
今回この台詞が結構大事なポイントだったんじゃないかと思ったんですが、環さんからすずめに向けてのそれと、すずめからダイジンに向けてのそれは繋がりがあるようで無さそう?だったのがモヤる…これは単純に私の理解力が足りないだけかもしれないけど。

・ミミズと震災と要石(ダイジン、サダイジン)の関係※これはもしかしたら私が聞き逃してる&見逃してる可能性あり
全部の震災がミミズによるものというわけではないんですかね?
草太の家で見ていた古い書物(あれもどれだけ古いのか謎)に書かれていた震災は関東大震災…?
今回題材となっている3.11もミミズの仕業だったとしたら、その関東大震災の時に(時から?)置かれてた要石は役目を果たせなかったってこと?そんなことある?
要石の場所はずっと同じではない的なこと言ってた気がするけど、要石自体はずっと同じ者が担ってる感じ(サダイジンは草太の祖父と顔見知りっぽかった)でしたよね、自分では移動出来ないだろうから閉じ師が移動させてるの?そんなことある?
でも抜いたらその瞬間ミミズ大暴れして終わるよね…???

・東の要石(サダイジン)を抜いたのは誰なのか
これ何も描写なかったですよね…?
あの状況で抜けるのってダイジンしかいないけど、抜く理由が無いし…。

・常世での現代すずめの服
あの状況とあの短時間であの服をワンピースっぽく着こなす(胸元のあたりをヘアピン2本で留めて、腰のあたりはゴムでも付いているかのようにキュッとなってる)のは無理があるのでは…?

・常世で幼いすずめが見た草太の姿
めっちゃ遠かったし顔もほとんど見えてなさそうなあの感じで「前にどこかで会ったことある」ってのは無理があるのd(ry

・地震のアラーム
震度3や4程度でアラーム鳴るっけ…?

・「死」に対するすずめの心情
「死ぬのは怖くない」と思っていたけど、好きな人に会えなくなるという事実を突き付けられたときに"死への恐怖"を覚えた…ってのは分かるんですが、そもそも何で「死ぬのは怖くない」ってあそこまでキッパリ言える感じだったんですかね?
お母さんと同じところに行けるなら…って考えなのかな、でもそこまで現実を悲観してる様子もなさそうだったけど…。

・最後に草太がすずめに会いに来てくれたタイミング
早くね?笑
色々あったのが夏で、会いに来たの冬だから4〜5ヶ月くらいしか経ってないような…もしかしてプラス1年経ってます…?


…と、個人的にはモヤッとする場面が多かった印象でした(笑)

もっかい見に行ったら色々判明したり納得するところ出てくるかな?
おにくにく

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