沙那王

すずめの戸締まりの沙那王のレビュー・感想・評価

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
2.8
地震の後、宮崎から愛媛へフェリー。

たしか岬に原発があって、地震が来たら船で大分へ逃げる計画なんだけど、確実に津波が来るから住民を見殺しって言われてる有名な場所じゃん😫
洒落にならん。

「君の名は」の飛騨弁も中途半端だったやん。
長野と奥飛騨が混ざった架空の土地って設定だったからかもしれないけど。
けど今回は「宮崎」言うとるし、再現できる役者がいないなら、無理に方言を練り込まないでほしい。

観覧車のシーンで、切なくて泣けてしまった。
みんなから忘れられてしまった、廃れた場所。
かつてそこで過ごした人たちの幸せな思い出の数々。
…またエウレカセブンだよ。スカイフィッシュの夢をレントンが見てたやつまんまやん…
新海誠はエウレカセブンだいすきなんやな。
どんだけパクってんだよw

人から大切にされなくなった土地から災いが…。
人が人を大切にしないから殺人事件が毎日おきてるんすけどね。
自分が自分を大切にしないから笑えなくなって出所の分からないものを食べて心身ともに病気になるんすけどね。

一瞬うつる清洲城wここでも名古屋とばしかw
そしてすずめはジャパンアクションクラブのスーツアクターか何かですか?ってくらいの身体能力で体力おばけw

ルールーって歌われてたメロディーは
ZABADAKの『満ち潮の夜』ですね。なつかしい。

松本白鴎が、アフレコ上手すぎて息をのんだ。

あんたなんて嫌い!と言われた後の大臣が、もう、かわいそうすぎて目も当てられなかった。
ありがとう!って言われてツヤツヤになる大臣。
あんただって、ただ生きて、ただ愛されて、ただただ カワイイカワイイしてもらうだけの猫生でも良いはずじゃん?まぁ猫は仮の姿だけど。
トロッコ問題だよね。大臣と右大臣さえ犠牲になれば大勢が助かる、だなんて。

津波警報と防災アナウンスで、もう苦しくて。
アナウンスしながら亡くなった若い役場の女性を思い出しました。
3月11日のあの映像を見るだけで息が詰まりそう。
日本の国土は人柱を立てなきゃ保てないのか?

『いってきます。』「いってらっしゃい。」
そして、言えなかった『おかえりなさい。』と、ただいま。

ああ。大臣。右大臣。
きみたちを、抱き締めたいよ。
君たちに『おかえり。』って声をかけたいよ。

大切な誰かを永遠に失う悲しみを思い出した。
それで涙が出た。物語に感動したのとは違う。
自然の大災害に対して人間の無力さを見せつけられた、あの絶望の瞬間を思い出した。

すずめがすずめを抱き締めたように、自分じゃなきゃ悲しみを何とかすること、できないもんね。誰も代わっちゃくれない。

でもやっぱり、誰かを犠牲にしなきゃ未来を生きられないのかな。おばさんが、夢みた未来を犠牲にしてすずめを育てたように。

赤い公園のKOiKiにもあるけど、世界が浮き足立っても、あなたが泣いてたら しょうがないんだよ。

草太はすずめと同じ世を生きる。

…でも大臣は?…

腑に落ちないエンディングだった。
沙那王

沙那王