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骨のyookiecoのレビュー・感想・評価

(2021年製作の映画)
3.3
【圧倒的な独自性に向き合うための準備運動】

「オオカミの家」との同時上映にて鑑賞。

『1901年に制作された、作者不明の世界初のストップモーション・アニメ』という設定で描かれた作品。この設定だけでもう面白いし、製作総指揮を担ったアリ・アスターが入れ知恵したっぽいな~(褒めてる)と、ほくそ笑んでしまう。

少女が人間の死体を使って謎の儀式を行なう様子を記録した映像(という設定w)は、少女の人形は一見可愛いらしいし、骸骨はまだ作り物感があるが、儀式によって召喚する少女の両親と思われる人形が妙にリアルで気味が悪い。そして「一体何を見せられているんだ…」という疑問符が浮かぶのである。

白黒でセリフの無い14分の短編ながら強い印象を残す本作を「オオカミの家」の前に上映することで、観客に作者の圧倒的な独自性に向き合う準備運動をさせているのかもしれない。
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