yookiecoさんの映画レビュー・感想・評価

yookieco

yookieco

映画(37)
ドラマ(0)
アニメ(0)

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.1

【彼女が選択した自由とその解決策とは…】

いつも注目していながら見逃していたヨルゴス・ランティモス監督作品をついに劇場で鑑賞。自ら命を絶った若き妊婦。その遺体から取り上げた胎児の脳を移植することで蘇
>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

-

2023年の映画初めは、この作品と決めていた。
穏やかな雰囲気の映画で新しい年を始めたいと思っていたからだ。そんな気持ちとは裏腹に、元日の能登半島地震、2日の今日は羽田空港での事故…大変な一年のスター
>>続きを読む

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.8

マーティン・スコセッシ監督がレオナルド・ディカプリオ、ロバート・デ・ニーロとタッグを組んだ今秋期待の超大作!

10/6(木)TOHOシネマズ六本木ヒルズで開催された日本最速試写会にて一足お先に鑑賞。
>>続きを読む

(2021年製作の映画)

3.3

【圧倒的な独自性に向き合うための準備運動】

「オオカミの家」との同時上映にて鑑賞。

『1901年に制作された、作者不明の世界初のストップモーション・アニメ』という設定で描かれた作品。この設定だけで
>>続きを読む

クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

4.1

【グロテスクを芸術へと昇華させた未来の人間の行為に快感を覚える衝撃作】

人類が、パンデミックを経て「痛みの感覚が消える」生物学的進化を遂げた近未来世界の話。

主人公のソールは、体内で新しい臓器が頻
>>続きを読む

インスペクション ここで生きる(2022年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

【監督の覚悟と母への想いが詰まった真摯な作品】

ゲイであることで母に捨てられ、ホームレスになった青年 フレンチが、生きる場所を求め海兵隊に志願する話。

時代は2000年初頭。当時はまだ兵士が同性愛
>>続きを読む

トランスフォーマー/ビースト覚醒(2023年製作の映画)

1.5

このレビューはネタバレを含みます

【期待しないで観にいったのに、もっとがっかりした作品】

予告編の時点から全く期待できず、映画館で観るかどうか迷っていた。しかし(原作ファンではないが)映画化されたトランスフォーマーシリーズが大好きな
>>続きを読む

バービー(2023年製作の映画)

-

今夏とても楽しみしていた作品であり、ムビチケまで買って公開を待っていたというのに…
9月最初の日曜日の夜にパートナーと共に鑑賞したのですが、なんと二人とも爆睡!
ほぼ全編寝てしまって、採点評価不能なほ
>>続きを読む

YOSHIKI:UNDER THE SKY(2023年製作の映画)

3.3

【世界各地の空の下、音楽でつながるアーティストとオーディエンス】

日本最速上映ジャパン・プレミアの同時中継を新宿バルト9で鑑賞。本編上映前にYOSHIKIとHYDEの舞台挨拶、その中でSUGIZOや
>>続きを読む

クエンティン・タランティーノ 映画に愛された男(2019年製作の映画)

3.9

【映画を愛した男 クエンティン・タランティーノ】

(先ず言及しておきたいのは、タランティーノ作品履修済の人向けであること。作品の内容・結末に触れてもいるのでネタバレ回避したい人は要注意。私はこの映画
>>続きを読む

オオカミの家(2018年製作の映画)

4.8

【唯一無二の体験。果たしてこれを映画体験と呼んでいいのか…?】

チリ発のストップモーションアニメ。
フライヤーには『実在のコミューン:コロニア・ディグニダにインスパイアされたホラー・フェアリーテイル
>>続きを読む

星くずの片隅で(2022年製作の映画)

4.5

【コロナ禍が収束した2023年の夏に、あの頃とこの先を見せてくれた】

2020年コロナ禍の香港が舞台のヒューマンドラマ。個人の清掃会社を経営する中年男性ザクとシングルマザーのキャンディとの関わり合い
>>続きを読む

交換ウソ日記(2023年製作の映画)

2.9

【劇伴の選曲が面白くてエモーショナル】

「なのに、千輝くんが甘すぎる」を6回観るほどハマってしまったことで、キラキラ女子高生ムービーを鑑賞することへのバリアが外れた私は、本作も軽い気持ちで観に行くこ
>>続きを読む

リボルバー・リリー(2023年製作の映画)

2.0

【久しぶりの残念な邦画大作】

キングダム、わた婚、岸辺露伴など今年みた邦画大作はわりと全部当たりで、昨今の日本映画、大作と位置付けられる映画でもクオリティの高い作品が増えていることを喜ばしく思ってい
>>続きを読む

Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

【ジャンル映画として敬遠して欲しくない、万人に勧めたい傑作 】

異物を飲み込んでしまう女性のサイコスリラー的ジャンル映画として敬遠して欲しくはない、万人に勧めたい女性の生きづらさと社会の歪みを描いた
>>続きを読む

Pearl パール(2022年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

【2023年のベスト・エンディング賞暫定1位】

2022年に公開された、タイ・ウェスト監督、ミア・ゴス主演のホラー「エックス」シリーズの2作目。1970年代が舞台の1作目「エックス」に登場した殺人鬼
>>続きを読む

イノセンツ(2021年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

大友克洋「童夢」にインスパイア―ドされた北欧発のサイキックスリラー。
なんか面白そうだな、と軽い気持ちで観に行ったら、しっかり怖くて参ってしまった。
序盤に猫さん虐待シーンがあり、そこで心をへし折られ
>>続きを読む

サマーウォーズ(2009年製作の映画)

4.4

【サマーウォーズを観ることが、私にとっての帰省である】

今日から夏季休暇。夏休みの初日に映画館でこの作品を観れるなんて再上映に感謝だ。先週は時をかける少女の再上映にも行ったが、どちらもほぼ満席。今日
>>続きを読む

CLOSE/クロース(2022年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

【ラストカットに打ちのめされる】

主人公のレオと幼馴染のレミは、24時間ともに過ごす大親友。2人が中学校に入学した初日、その親密さをクラスメイトにからかわれたことで、レオはレミへの接し方に悩み始め、
>>続きを読む

1秒先の彼(2023年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

【せかせかする岡田将生とモタモタする清原果耶の完璧な組み合わせ】

宮藤官九郎 脚本のドラマは好きだ。
でも宮藤官九郎 脚本の映画はそこまでではなかった。
「1秒先の彼」を観るまでは。

本作は、いつ
>>続きを読む

ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

4.1

【ラッセル・クロウ主演のバディものに間違いなし!】

あのエクソシストのリブートかと思いきや、まさかのバディもの!ベテラン祓魔師と若き神父との師弟ものでもある。この2人がタッグを組んで最強の悪魔と闘う
>>続きを読む

雄獅少年/ライオン少年(2021年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

【”胸アツ”って、この作品のために生まれた言葉かもしれない】

中国の伝統芸能である獅子舞の演者を夢見る少年たちの姿を描いた、中国発の長編アニメーション「ライオン少年」。広東省の田舎の貧しい家で祖父と
>>続きを読む

ソフト/クワイエット(2022年製作の映画)

3.4

【映画館から逃げ出したくなるほどの恐怖】

同時期に鑑賞した「聖地には蜘蛛が巣を張る」以上に後味最悪のソフト/クワイエット。過去いちのトラウマ級映画だった。

多様性が重視される現代社会の中で、白人こ
>>続きを読む

65/シックスティ・ファイブ(2023年製作の映画)

2.2

【B級作品を底上げするアダム・ドライバーの存在感】

アダム・ドライバーが主演となればB級っぽい設定でもそれなりの作品になる。例えるなら、恐竜から守ってくれるレオンもしくはアジョシといったところか。製
>>続きを読む

リトル・マーメイド(2023年製作の映画)

2.2

【サンダーキャットかよ!】

アニメーションも劇団四季もディズニーシーのショーも観てきたリトルマーメイドを愛する自分が、この題材でこんなにもがっかりさせられるとは...

その理由は2つあり、一つは「
>>続きを読む

クリード 過去の逆襲(2023年製作の映画)

2.4

【セレブの邸宅探訪は楽しいけれど】

公開直後だというのに劇場ガラガラでした…

主人公の負け犬感が薄い、というか成功者が結局また成功する話なのが大衆受け(特に日本人受け)しないの分かるし、正直クリー
>>続きを読む

TAR/ター(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

【TARの墜落と再生、その先は果たして】

公開がもっと早ければ、今年後のアカデミー主演女優賞はケイト・ブランシェットが獲ると信じただろう。彼女が演じていなければ単なるクソ野郎に見えてもおかしくない圧
>>続きを読む

岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年製作の映画)

3.9

【上質な漫画原作の実写化作品】

原作もドラマも一切通ってない私でも理解できたのだから、うまく作られた良作と言える。

「この世で最も黒い絵」を求めルーブル美術館へと誘われていくストーリーは、映画好き
>>続きを読む

M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

3.3

【SF感覚で観れるスリラー作品】

チャイルドプレイのような人形スプラッターものだと覚悟していたが、どちらかと言えばSF感覚で観れるスリラー作品だった。特定の子供を「守る」ようプログラムされたAI人形
>>続きを読む

生きる LIVING(2022年製作の映画)

3.6

【自分を大切に生きることの難しさ】

黒沢明監督「生きる」のイギリス版リメイク。

黒沢監督のオリジナルは見れておらず比較できないが、多くの人が原作への敬意が感じられる良作と評価している通り、とても優
>>続きを読む

ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

3.6

同名小説の映画化であり、ボリビアにあるキリスト教一派の村で実際に起きた連続レイプ事件を基に描いた作品。その事件が「悪魔の仕業」や「作り話である」と、男たちによってうやむやにされてきたが、ある日犯罪だっ>>続きを読む

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

3.7

【時間が経つほどに心を抉るビターな作品】

31歳の誕生日を迎えた主人公が、11歳の夏休みに父親と旅行した時の記憶を、ホームビデオの映像とともに蘇らせていくストーリー。ビデオに映る父は、現在の娘と同じ
>>続きを読む

インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

2.6

このレビューはネタバレを含みます

【未見だった過去作を観るくらいの向き合い方が丁度いい】

「フォードvsフェラーリ」のジェームズ・マンゴールド監督だけあって、古き良き時代感の映像表現がとても上手で、”あの頃”のインディ・ジョーンズ感
>>続きを読む

リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

【ロケーション勝ちの低予算タイムループ映画】

かなりの低予算で作られた映画としては、良く出来た作品だったと思う。こういったタイムループものかつ低予算作品では多いワンシチュエーションコメディではあるが
>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

【見ているものは、見えているものではない】

予告編で何度も聞いた「怪物だーれだ」という子供の声。

この言葉が発せられるシーンを見た時、このお話しの構造というか、私たちが見ているもの(或いは見えてい
>>続きを読む

>|