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『Rimin(原題)』に投稿された感想・評価

Omizu
3.7
【第72回ベルリン映画祭 コンペティション部門出品】
『パラダイス』三部作で知られる鬼才ウルリヒ・ザイドル監督作品。ベルリン映画祭コンペに出品され、オーストリア映画賞では主演男優賞など全2部門にノミネートされた。

大好きなザイドル監督作品。淡々とした中にダークなユーモアとセックスを入れ込んだ独特な世界観が好きだ。本作も期待を裏切られることはなかった。

東京国際映画祭で『スパルタ』を鑑賞したが、それの兄弟篇のような位置づけらしい。売れない歌手として生計を立てる老年にさしかかった男が、あるとき娘と名乗る女性に金銭を要求されて…

売れない歌手の生活を赤裸々に映す前半、娘(と名乗る女)との関係を描く後半という構成。同じマダム層の観客を相手にミニコンサートやディナーショーをして生計を立てる。が、それだけに飽き足らず客を相手にヒモのようなことをしたりしている様子が淡々と描かれる。あまりに赤裸々なセックス描写は流石ザイドル。

娘がいるとは知らず困惑する男が辿る運命を描いていく展開になる。男は父親になる準備が老年にさしかかっているにも関わらず出来ていない。自己中心的な生活を続けたがゆえの病理だ。

そして終盤はまさかの展開に。これはもう笑わせようとしているよね。ザイドルらしいブラックなユーモアが光る。ザイドルにしてはちょっと控えめかなという気もするが、作家性がよく出た作品であることは間違いない。
["父親"を拒絶し、"父親"となる歌手の兄] 70点

2022年ベルリン映画祭コンペ部門選出作品。元々は『スパルタ』と共に一つの映画『Wicked Games』を形成していたらしいが、あまりにも長大になってしまったために兄弟の物語と兄と弟で半分に割ったらしい。結局は二つをまとめた『Wicked Games』が今年のロッテルダム映画祭で上映されている。上映時間は205分と単純合計時間よりは短いが、エンクレ時間などを考えると未使用素材はなさそう。本作品では、とうに全盛期を過ぎた歌手の兄リッチー・ブラボーを描いている。彼は今、イタリアのリゾート地リミニの家に暮らし、オフシーズンのホテルでディナーショーやミニコンサートをやって日銭を稼いでいる。そこにやってくるのは、彼と同年代の人々ばかり。しかも、そこにやって来た女性客とセックスし、お金を貰うというヒモ事業までやっている。そんな"身近なスター"リッチーは、ある日突然、18年間会ってなかった娘の訪問を受け、安全だった世界が崩壊していく。『スパルタ』について友人が"主人公の少年性愛は自分と父親の関係性の転写だ"という分析をしており、それを本作品にも借りてくるなら、リッチーは"父親"になりたいくない、という思いが中心にあるのだろう。恐らく元ナチスだった老父が軍歌を歌うのを、リッチーがイタリア語の愛の歌を被せて打ち消すシーンで自分の父親との確執のようなものが仄めかされれている。加えて、彼の性の原体験が自分の母親だったという告白があり、"母親"への憧れ、転化して"父親"への憎しみに繋がっているような気もする。ペドフィリアの弟は、父親と自分の関係を少年との関係に転写することで、間接的に"父親"になっているので真逆か。しかし、どこかで"父親"への憎悪を持ち、しかしある点で"父親"と同化していくというのは二人共一緒。これは二つ観ないと解像度上がんないだろ。リッチーはその"同化"から抜け出そうと、"父親"として娘を受け入れると、瞬く間に自宅を娘の恋人一行のアラブ系移民?に占領されるというギャグなのか風刺なのか分からん展開に。八方塞がりじゃん。
ベルリン国際映画祭オンライン試写で拝見。落ちぶれた元人気歌手が、自らがかつて捨てた子供の出現により自らの世界を崩していくという物語。よくありがちなプロットをザイドルは歌手の映し方、セックス、そして緊張とそれと矛盾する煌びやかな空虚のステージという矛盾を見事に混合させながら独自の世界観を構築していると言える力作である。