PLAN 75のnt708のネタバレレビュー・内容・結末

元が写真家というだけあって映像も美しいし、物語もあらすじだけ読めば社会性があって魅力的、、そのうえカンヌで話題となれば見ないわけにはいかない。と、劇場に真っ先に足を運んだのだが、少々物足りなさを感じたというところが正直なところである。

特に脚本。設定が魅力的なだけにそれを十分生かしきれていないようでとてももったいないような気がした。テーマがテーマなだけに簡単には答えが出せないだろうが、75歳を迎えた人々がどのような選択をするのか、あるいはせざるを得ないのか。それに対して社会がどのように向き合っているのか。劇中の世界が現代の延長にあるのは間違いないのだが、どこか現代のまま止まっているような気がしてこの設定だからこそ、というのがあまり感じられなかったように思う。

それゆえによりリアリティを感じるという捉え方もできるから、こう言ったからといって本作の良し悪しを語ろうとしているわけではない。ただ、もうひとつ何か足りないような気が個人的にはしただけの話である。次回作に期待したい。