このレビューはネタバレを含みます
もっと早く観れば良かった。ケイコに続く三宅唱監督作品。どうしてこの監督の眼差しはこうも優しいのだろうか。
程度は違えど誰もが悲しみや苦しみを背負いながら生きている。時に理解できないこともあるが、それでも寄り添おうとする心に人間の慈悲というのがある。そんな当たり前なのに忘れがちで、とても重要なことをこの監督の作品はいつも教えてくれる。
キャストたちのおさえた演技もなかなか良かった。特に山添が今の会社に残る決心を伝えたシーン。プラネタリウムの話をイキイキと、さりげなくする様子が涙を誘う。そかも変に感動させようとしていないから好感が持てる。
こういう映画がもっと増えて、本作に登場する人たちに溢れた優しい世界になってくれたらと心から願う。