みどり

ドント・ウォーリー・ダーリンのみどりのレビュー・感想・評価

3.5

優しくて大好きで、完璧な夫
何不自由ない生活
でも時々頭をよぎる不思議な感覚
幸せな生活だと信じてやまない日々が少しずつ変化していく

閉じ込められていた気持ちを自覚し、
危険人物だと拘束されるのを見ながら自我を持つことも許されない世界じゃ幸福なんて得られないのでは、と思ってしまった


妻は家にいて専業主婦でなければ。
夫婦が一緒にいることが幸せ
この街にいることがすべて
仕事の内容を聞いてはいけない

序盤は間延びしている感じが
不協和音と共に徐々に違和感に気づいていく後半、だんだんと面白くなって
何も知らないことこそ恐怖だと思った
ラップだったり、押しつぶされるような瞬間もきちんと意味を持っていたことに気づく

忙しい毎日を嘆いても、主婦業に徹したかったわけではないし、愛が消えたわけでもないのに
男性側の、女はこうあるべきの理想の押し付けからこんなことに…
あわせて、幸せってなんだろうと考えてしまった

フローレンスピューさんは裏切らないし、出てくる衣装たちがほんとうに素敵。



東京国際映画祭にて
みどり

みどり