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はい、泳げませんの821のレビュー・感想・評価

はい、泳げません(2022年製作の映画)
2.5
こちらも時差投稿。ポスターとかのビジュアルに惹かれて楽しみにしてました。
結果、あんまり合わなかったかな…。若干ネガティブ多めの感想になりますので、ご了承ください。

始まりはポップでコミカルな感じ、そのままのトーンで続くのかなと思いきや、扱っている題材、土台にあるテーマが結構シリアス。ポップな感じに降りつつも重い話が時折降りかかってきて、なんだかチグハグな印象を始終抱いたまま鑑賞してしまった。
キャラクターはとても分かりやすかったんだけど、ある種「型に嵌りすぎている」というか、言ってしまえばステレオティピカルな感じ。偏屈な大学教授。あっけからんとした感情表現の豊かな関西人。まるで『あたしンち』に出てきそうなプール教室の主婦たち。
あまりにも捻りのない典型的なキャラクター像で、それを押し付けられているような気がして、正直辟易してしまった。
そして結局、大学教授を支え立ち直らせる手助けをするのが、綾瀬はるか演じるインストラクター筆頭に女性陣だったのも、なんか古臭いケアの物語のような印象を受けてあまり入り込めなかった。でも綾瀬はるかは瑞々しくて、めちゃくちゃ麗しかったなあ…。

グリーフケアは人それぞれだと思うんだけど、最終的に「泣け!」を周囲から押し付けられているような気がして、そこも違和感があった。周囲の求める反応を示したことによって、一つの区切りを迎えているのは、本人にとって本来のグリーフケアになっていないように思えた。

正直、綾瀬はるかが麗しいところだけが見どころで、その他は全く入り込めない作品でした。あ!あと『リング・ワンダリング』でも見た阿部純子が良かった。なんか不幸そうなシングルマザーがとても似合っていた。なんで彼女だけ妙に昭和感漂うデザインになっていたんだろう。不思議だ。
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