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大いなる自由のkのレビュー・感想・評価

大いなる自由(2021年製作の映画)
4.8
まずこの映画を大切に思い配給されたBunkamuraに最大の敬意を表します。
まじで見方変わった。応援します。

かつてのドイツで同性愛を処罰した刑法175条を巡り1人の男が翻弄される物語かと思いきや、ハンスは何からも縛られることなく1秒も自分を見失うことなく、恐れを抱くほど強靭に生きる。
ヴィクトールと過ごした時間そのものが彼の居場所になっていたのだろうか。あの抱擁は、世界を壊せるほどきつかった。あまりにも熱かった。

初めからハンスは揺るぎない自由を手にしていて、権力者たちが定義する「自由」など到底価値がないことを痛烈に炙り出す。マッチの火は、生き抜く意志か、愛の灯火か。
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