chunkymonkey

あるラブソングのchunkymonkeyのレビュー・感想・評価

あるラブソング(2022年製作の映画)
4.0
スローなペースでしっとり味わう、これぞ大人の恋愛映画といった感じでした😊荒涼としたキャンプ地で一人トレーラー暮らしをする女性フェイ。いわゆる"ソロ活"?いやいや、違うんよ。もう何十年も会っていない幼馴染の男性を、その待ち合わせ場所でず~っと待ってるんよ!というストーリー。

多くのレビュー記事が指摘するように、ユーモアのセンスやカメラ使い、テーマ、音楽etc.ほんの少しだけウェス・アンダーソン味がある(わかりやすいのは、カウボーイ兄弟のシーンかな)。が、ウェス作品がセリフも場面回しも無機質かつ高速に展開し観客に感情を咀嚼する隙を与えないのと、本作は全く対照的なアプローチをとっています。

80分と短いながら、とにかくゆったりとしたペースで映画は進むことで、観客はフェイの感情を一つ一つじっくりとかみしめるように味わうことができてとても心に沁みわたる🙂

「これは二人が必要なの」、「一つに見えても実際には二つなのよ」というセリフが印象的。"ノマドランド"でも思ったけど、こういう人里離れた孤独な生活は、新たな人生を歩むために必要な過程ではあっても、やはりそこが最終目的地になってはいけないと感じました。

ただ、見方によっては相手役のリトって××逃げなクズ野郎(笑)(余韻を台無しにしてすまん...)?でもまぁあの写真はとてもよかった👍
chunkymonkey

chunkymonkey