takanoひねもすのたり

カリガリ博士のtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

カリガリ博士(1920年製作の映画)
4.0
モノクロサイレント映画。
ぐにゃぐにゃしたセットとか悪夢みたい。

カーニバルの見世物でガリガリ博士は夢遊病者のチェザーレを使い予言をさせていた。
フランシスと友人のアランは見世物小屋を覗き予言をしてもらったところ「明日の朝までの命」と言われ、予言通りアランは何者かに殺されてしまった。犯人探しをするフランシスだったが…というミステリー+ホラー。

オチが秀逸です。
今でこそめずらしくないですが、これを初めて観た時の、ぞわっとした感じ。
そして最後のオチ…怖いよー。
正気でいるほうが楽なんだな、この世界。

特徴的だったのはセットかな。
ぐにゃぐにゃとした大きな板だけで、舞台セットのような場を作ってしまう。
遠近感がちょっと混乱する感じ。
今でいうトリックアート美術館みたいな。
技術が今のように無い時代の美術セットって、その拙さが逆に効果的だったり、
今ではありえない表現が垣間見えて楽しい。