このレビューはネタバレを含みます
衝撃的な映画だった。
これがリノリウム文学...。
もっとエモでウルウルさせられるのだと思っていたら、まさかエモでホラー体験させられるとは思わなかった。ある意味で「ファーザー」的ホラー体験。ただ、製作陣は全くそういう事を狙ってるわけではないんだろうな。
何より衝撃的だったのは、「一週間フレンズ」的な記憶エモな世界かと思っていたら、唐突な心臓病。そこからの展開は凄い。ヒロインのエモを道枝くんの心臓病が抜き去っていき、主人公カップルの家族ぐるみでの記憶改竄作戦。一体これをどう思って観たらいいのか、さっぱりわからなかった。ただ、起こる事は「え！？」の連続で全く退屈はしなかった。
ただ、気になるのは「病人は聖人」問題。観てればわかるが、ヒロインとかそんな良い子じゃない所がよかったりするのに、周りはやたら聖人としてヨイショしてくる。挙げ句の果て、道枝くんは天に召されて聖人の局地までいく。ほとんどキリストのようで、天に召された主の命で、従者たる家族や友達が記憶改竄を頑張る。やたら周りが幻想の聖域を作ろう、守ろうと躍起になってる様になっており、モヤモヤして仕方なかった。
まぁでも、結論としては、道枝くんはカッコいいという事です。「消えた初恋」でやられてから、私は彼に対しては本当に甘々です。w
