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ファーザー・スチュー 闘い続けた男のkissenger800のレビュー・感想・評価

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好きか嫌いかでいうと好きなんですよマーク・ウォルバーグ。
でも『ゲティ家の身代金』(2017)時のこれ以上ないダサムーブとかwhite supremacistとしての本音を隠せないエピソードの数々とか、そういうのぜんぶ知らないフリするわけにもいかないので本作の「彼自身が敬虔なカトリック信者で」みたいな前置きにはとりあえず鼻を鳴らす以外の対応はないん。フガ。みたいな音。

つまりこれ、新興宗教が教祖さまアゲ映画を撮る、だいたいあのジャンルで。……って目つきになるとそもそも監督がメル・ギブソンのパートナーだし劇中登場する聖母役もメル・ギブソンのコネだしなんだか耳障りの良い15秒だな、って見てたら最後になんとか学会。ってクレジットが出てTVCMに鼻白んだ経験、ありませんか。だいたい「そういうもの」として見ていいやつで、そんな視線を漉して残る何かがもしあれば、そこには意味があるでしょう。ぐらいの間合い。

たとえば信仰に目覚めてガールフレンドへの愛ではなく神を選んだ。ってプロット、実話ではふたりが同棲して1年半後の出来事。ってテロップ入れたらたぶん鼻が鳴るのは俺だけじゃないはずで、終盤には良いエピソードも実際あるんだけど、なんかね、なぜ俺は信仰から遠い場所で生きているのか。みたいなことをしみじみ思いました。
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