ヴィム・ヴェンダース監督の「パーフェクトデイズ」におもしろいアナログゲームが出てくる。
主人公の平山さん（役所広司）が、公衆トイレの誰とも知れない利用者と何日か掛けて紙切れの上でやっていたあれだ。

9マスの中に互いに○✖️を入れて行き、先にタテヨコ斜めいずれかに三目並べた方が勝つというシンプルなゲーム。

ヒマな時に、2人でやると意外とハマる
…まあ、飽きるけど

《TIC-TAC-TOE》
ゲーム名は“TIC-TAC-TOE（ティックタックトゥー）“で、ラテン語で“3個の小石“という意味らしい。

このゲームを戦争に例えた10分足らずのブラックなショートフィルムがあって、チョッと一見してもいい一編がセルビアのアキム・ヴァシッチ監督の「8」。（セリフが無いドラマなので、YouTubeウォッチで十分です）
※Acim Vasic 8で検索

某国の雪原の森林地帯で、捕虜として捕えられたパイロットとはぐれ者らしき歩兵が、深い雪に包まれた森の中を進んでいると、いきなり不測の事態に陥って、生き抜くための駆け引きゲームを繰り広げる…

《○と✖️》
捕虜のパイロットキャップには○印が、捕えた陸軍兵士のヘルメットには✖️印が書かれているところからして、既に不条理ブラックコメディなのだが、彼らに起こっていることはメチャクチャリアルで緊迫感を生む。

《ノー・マンズ・ランド》
ボスニア＝ヘルツェゴビナのダニス・タノヴィッチ監督の傑作「ノー・マンズ・ランド」（01）にインスパイアされたと思われる掌編で、ドラマに登場して強いインパクトを残すのがジャンプ型地雷というヤバいヤツ。

戦争映画に登場する神経をすり減らす強烈ネタでは、「ディア・ハンター」のロシアンルーレットと、このジャンプ型地雷が双璧

タイトルの8は、2人の繰り返す駆け引きが、無限ループを思わせることを指しているようだ。

しかしこの短編、
フィルマで観ている方、少なっ！

• #ショートムービーNOTE

地雷って踏んだら爆発する物だと思ってた。靴脱いで中に重り入れたら逃げれそうな気がするけどダメなのかな...