あっという間の3時間半だった。当事者たちが向けられたカメラに向かって(つまり監督やその先の観衆に向かって)話すのではなく、3人で語り合うスタイルがいい。若者たち3人、ベテラン3人、オバサン3人、、、等身大の話は楽しくもあり、説得力がある。それを補強する専門家の黒板を使った解説もまたいい。さらに朗読や字幕スーパーといった演出がテンポ良くハマっていて長尺を感じさせない。
ドキュメンタリーはブームによる玉石混淆の時期を経てNetflixなど配信の影響も手伝ってかなりレベルアップしたように思う。
ただこれが部落問題のすべてを網羅し尽くしたわけではない。また、皇室の問題に関してロイヤルパレードの映像をベースにしたのは雑な印象を受けた。
だとしても、この映画は福田村事件とともに、
見るべき作品であることは間違いない。
