スコセッシフォールド全開

非常宣言のスコセッシフォールド全開のレビュー・感想・評価

非常宣言(2020年製作の映画)
3.1
空港での不穏なやり取り、距離の詰め方ですごいテロリストキャラが現れて楽しみだ!となったけどすぐに退場してしまう。ウイルスがばら撒かれたと全員が認知しだしてから退屈だったし、盛り上がりそうだったけど期待を裏切られた。後述する。
通報を受けて集合住宅のある部屋に警察がお邪魔をするシーン。光量の絶妙さ、ぐるぐる巻にされた死体、韓国ノワール味が最高だった。非常線張られている隣で布団干してる呑気な人好き。
ミサイル積んだ飛行体が見上げたらすぐ真上にいる状況は怖い。影でよく見えない演出◎
本編とは関係ない、自動車事故のシーン。衝突のガシャンで終わらず、結構長い時間横転して滑る長回しが一番印象に残った。

感染者(女子高生)に発疹が確認されるが一向に動こうとしないことで始まる論争。数名が『子供を追い立てて恥ずかしくないの?』と吐き捨て自ら隔離部屋に向かうのだが、いやいやまずは自分の命優先だろ、と。皆でルールを決めたでしょ、と。
そのカウンターを地上の人間から当人は勿論、その他搭乗者もその家族も食らう。軽々しく間接的に『死ね』と言ってくる人たち。そして突然の『分かりました、死にます』に、最悪のクロスカウンターでめっちゃ嫌だけど好きな映画〜となる。セウォル号沈没事故を彷彿とさせる演出を挟んでいざ撃墜、となる瞬間にワクチン完成で、はぁ…。それは盛り下げに来てない?