ノラネコの呑んで観るシネマ

哭悲/The Sadnessのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

哭悲/The Sadness(2021年製作の映画)
4.2
台湾製のゴアムービー。
人間を凶暴化させる、謎のウィルスが首都台北を襲う。
ゾンビ映画のバリエーションだが、このウィルスに感染しても、記憶や知性はそのまま。
ただ、人にもの凄く酷いことをしたくて、たまらなくなってしまうのだ。
物語は、台北で事態に遭遇したカイティンと、郊外から彼女を迎えにゆこうとする、彼氏のジュンジョーを軸に描かれる。
レイティングもR18+だから、人体破壊のバリエーション、血の量も過去最高クラス。
ある程度のホラー耐性は必要だが、描き方はカラッとしてるので精神的にはそれほど痛くない。
終末の世界で、お互いを求め合う恋人たちの物語も、このホラーセンスなら多分こうなるんだろうな、と思った通りの場所に着地する。
展開に意外性は無いが、本作の未見性は、やはり知性が残ると言う点だろう。
愛情を失ってないのに、相手をめちゃくちゃに痛めつけたい、ある意味究極のサディズム映画。
2000人の狂人ならぬ、450万人のサディストw
なかなか面白かった。