ロビンソン

CUBEのロビンソンのレビュー・感想・評価

CUBE(1997年製作の映画)
3.9
冒頭のシーンで無機質な立方体の仕組みが示され、たった一度の選択ミスにより残虐な死が訪れるという緊張感を植え付けられる。
ここでまず心を掴まれる。

しかしトラップにより死ぬのは序盤のみで、大半はそれ以外の要因で命を落とす者ばかりだ。
この作品では極限状態に置かれた人間の本性が描かれている。いわゆる"結局一番怖いのは人間だよね"パターンだ。
それはそれで良いのだけど、欲を言えば残虐なトラップのバリエーションをもっと見たかった。

とは言え、無駄の省かれた映像表現でシンプルながらも記憶に残る名作だと思う。
立方体が作られた背景についても、多くが語られない分不気味な余韻が残り個人的には心地良ささえ感じた。