ロビンソン

つみきのいえのロビンソンのレビュー・感想・評価

つみきのいえ(2008年製作の映画)
4.4
窓の外には水没しつつある町。
静けさ漂う部屋。
ひとりぼっちの食卓。

孤独に暮らすおじいさんは、自分の家が沈みかける度に自ら上への増築を続けて難を凌いでいた。
ある日、ふとしたきっかけから水に浸かっている家の中を下へ下へと潜ってみる事に。
部屋や家具を眺めると、記憶の中に深く沈んでいた家族との幸せな日々が蘇ってくる…。

温かいタッチの絵と優しい音楽。
潜る深さに比例して思い出される古い記憶。
戻らない日々を回想するおじいさんの姿を見ていると涙がこみ上げてきて、気付けば声を上げて泣いていた。

セリフすら無い12分の短編作品にここまで感情が揺さぶられるとは。
アニメーションの力って凄い。