ロビンソン

ひとよのロビンソンのレビュー・感想・評価

ひとよ(2019年製作の映画)
4.3
自分達を守ってくれた母。
自分達を苦しめた母。
相反する母親像ではあるが、3人の子供達にとってはどちらも事実。
これらの比重によって、母に対して抱く感情は変わってくるのだろう。
三者三様の複雑な感情変化を表現した佐藤健、鈴木亮平、松岡茉優には苦労を重ねた兄妹の結束を強く感じた。

田中裕子演じる母・こはるは不器用ながらも強い信念を持った人物で、過去も今も子供達を守る為なら大胆な方法を取る事も厭わない。
優しさと強さ、時に哀愁を秘めた表情には母としての魅力、そして人としての魅力が溢れていた。

家族の再生は続いて行く。

「一夜」「人よ」
色々な解釈ができるタイトルも味わい深い。