どど丼

ヨーロッパ新世紀のどど丼のレビュー・感想・評価

ヨーロッパ新世紀(2022年製作の映画)
3.5
舞台は外国人への強い排斥感情と格差構造に支配されたルーマニアの村社会。主人公は、ドイツへの出稼ぎから一時帰宅している男性と、外国人労働者の受容を進めようとする女性。まさに地獄としか言いようが無い社会状況が更なる地獄を産み出していく構成はファルハーディ作品を彷彿とさせる。人種の坩堝が逆に排斥感情を高めてしまうのは欧米圏あるあるだが、ルーマニアはハンガリーとの対立や東欧と西欧の間に位置するが為に、人種間対立がより深刻なのだろうなと再認識。映画としては少々荒削りで詰め込み過ぎな部分も多いが、作品の社会的価値は絶大。
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