Body is reality.
痛みのない世界では欲望があらゆる感情を支配する。感情ではなく感覚を刺激するパフォーマンスこそ芸術。私はあなたに切られたい。傷口から滴る血は快楽となる。痛みと快楽、進化と退化。ベッドは静かで決して間違えない。
無意識に欲望が生じるように体内で新たな臓器が生まれる。思考や感情という目に見えないものを形にすることが芸術であり、臓器は象徴的だと思った。精神世界を可視化するボディホラーという形態こそがクローネンバーグの哲学や美学を体現した芸術。この映画で痛みを目撃し彼の美学に陶酔する。大傑作。