sally

群衆の中の一つの顔のsallyのレビュー・感想・評価

群衆の中の一つの顔(1957年製作の映画)
4.6
今日の"顔"はあなたかも。

明日の俺は自由だ!歓声、拍手、羨望。気まぐれな言葉で人々を動かした。俺は愛されている!この世は思いのままさ。いつだって全力で笑う奔放さも、今や権力に取り憑かれたモンスターの嘲笑。飛び降りなさい。こうするしかなかったの。さようなら。

誰もが熱狂したカリスマは平凡な男だった。視聴率はただの数字だ。愛の深さなんかじゃない。影響力を手にして、ついには世界を動かせると信じた愚かな男はメディアや群衆が作り上げたモンスター。魅力に気付いたのも、真実に気付いたのも私たち。ありあまる富と権力で手にした愛は瞬く間に消える。
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