僕の世界は君から始まる。
2人の人生が交錯したあの日から、街で嘲笑されても爽やかな笑顔で素通りできた。君が笑えば僕も笑う。様々な感情を空に放つ花火は美しく、勝利の喜びで賑わう人々を背に2人だけの秘密の場所へ。ただ君と一緒にいたかった。それだけなのに。
もう引き返せない、引き返したくなんてない。心ない噂、大したことない嘘。そんなことはどうだって良くて、2人で過ごすのが楽しくて大切だった。皿を割って「こんなことはあってはならない」というニーノの母の言葉。そこには複雑な感情が込められているようで印象的だった。美しくて残酷なラストが頭から離れない。