よつゆ

クライムズ・オブ・ザ・フューチャーのよつゆのレビュー・感想・評価

4.2
今まで観た映画の中でもトップレベルの気持ち悪さ…!!
流石はクローネンバーグ…!

めっちゃ意味分からん……。
結局何だったのか、映画終わってクエスチョンマークばかりが頭に浮かぶ。

まず痛みを感じなくなったという設定、そしてそこからさらに新たな臓器を作り出せるようになったという設定。
情報量が多く、何がメインテーマなのかちょっと分からなかった。
あとなぜプラスチックなのか…。

肉体的な痛みを克服すると、精神的な刺激を求め始めるのか…?
そしてその精神的な刺激は結局のところ他人のグロテスク。
でもあながち間違ってないと思う。
戦争等がなくなり、身近に生死を分けるようなものがなくなると、つまり平和が長く続き、人々の命がある程度保証されだすと、どうしても過激なものが流行る。
200年の平和を維持した江戸時代、浮世絵や歌舞伎はグロテスクになり、幕府はそれをやめさせようとした。
映画、漫画等も、やはりどんどん過激になっていっている。リアリティは置いておいて。

そんなわけで、痛みを克服した社会において、内臓をさらす様なショーがウケるのは納得がゆく。
ただプラスチックは分からない…。
ちょっと前にあった映画、スワローのそれとは違うのかな?

とは言いつつもちゃんと面白かった。
ヴィゴ・モーテンセンの演技も素晴らしい。
音楽も終始素晴らしく、映画としての完成度は保証されている。
よつゆ

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