トランスマスター

クライムズ・オブ・ザ・フューチャーのトランスマスターのレビュー・感想・評価

2.0
♯54 未来の進化と痛みへの渇望

舞台は近未来のディストピア
人工的な環境に適応するよう進化し続けた人類は、生物学的構造の変容を遂げ、痛みの感覚も消えた。
主人公は体内に新たな臓器を生み出すソール。
パートナーのカプリースは、その臓器にタトゥーを施し摘出する外科医。
2人のショーは、チケットが完売するほど人気を呼んでいた。
しかし政府は、人類の誤った進化と暴走を監視するため非公式の“臓器登録所”を設立。”加速進化症候群”のアーティストたちのパフォーマンスや、自傷行為にエロスを感じる難解なSFスリラーです。

◆良い点/注目ポイント
・H・R・ギーガーのようなクリーチャーの造形、揺れる椅子や、手術のアームのコントローラーなど近未来SFのアナログスタイルがCG全盛の時代に逆に新鮮です。
・レア・セドゥは、昭和の美容院に貼ってあるポスターのような髪型でも美人。
・耳あり芳一のダンスは、全身で音を浴びています。

◆改善点
・観た後色々考察を見ないと意味不明でグロいだけです。

◆総括
・マイクロプラスティックによる環境破壊を浄化する為に、プラスティックを消化する臓器を手に入れた人類の末路

痛みが無いという事は、気持ちイイ感覚も無い世界。とても退屈です。

ホルモンが大好きな方にオススメです。

-2024年54本目-