漫画原作も未読、アニメも未視聴、単に目的の映画(DUNEパート2)までの待ち時間潰しでみた。あらびっくり、すげー良くできているじゃん！ぶっちゃけDUNEパート2よりこっちのほうが面白いよ（個人の感想です）
漫画原作の成功例として評価されているようだけど、原作知らなくても、普通に映画として面白い。
冒頭の二百三高地のバトルシーンから、その迫力と勢いに圧倒される。映画『二百三高地』より全然こっちほうがよくできているし！
アシリパ役の山田杏奈が役にとてもハマっている。現代の洋装のときはピンとこない女優だったけど、アイヌの衣装が低身長とあいまって抜群に似合っている。そして弓を構える時の目が凜々しくて素晴らしい。撮っている監督も良く撮れたと思ったんだろう、二度も使ってるし。
バトルシーンもただ殴って撃つだけではなくて、ヒグマとの組み合わせやシチュエーションの妙味で飽きさせない。主人公の杉本は「不死身の杉本だー！」っていうわりにあっさり捕まったりするしｗ
撮影がロケ多めなのもよい。やはりロケはいい。雪原でおもいっきりバトルするのは気持ちいい。アイヌの衣装や村落などのディテールやよく調べているようで、それに裏打ちされたリアリティがある。
主人公も敵役も全員一貫して、「ろくでもない戦争にオレらを駆り出した国家、許しまじ」と思っているのも好感が持てる。
監督は『HiGH&LOW』シリーズの人なのか。HiGH&LOWのアクションは一部のアクション映画マニアに評価されていたけど、LDHファンという限定的なユーザー層に向けたコンテンツだったので、一般への評価が思っているほどにはされていなかった（ちなみにこの監督のHiGH&LOWシリーズは縁があって全部みている）。この作品できちんと技量が評価されたのは喜ばしい。これを契機に色々な作品に挑戦して欲しい。
