エリックとアンドリューのカップルと養子ウェンの3人家族は森深くのコテージで休暇を過ごしていたのだが、突如4人の訪問者がやってくる。そして「君たち3人のうち、犠牲になる人を1人選んで死んでくださ〜い。でなければ地球の70億人が全て死にま〜す」とめちゃくちゃなことを言われてしまう。知らんやつにそんなこと言われて信じられるかよ！果たしてこの訪問者の言ってることは真実なのか？な話
M・ナイト・シャマラン監督の新作で、原作はポール・トレンブレイの小説「終末の訪問者」。どんでん返しの達人と評価されていたけどそれはもう過去の話で、「オールド」の時と同じくワンシチュエーションで対話をベースに展開していくその構成ながら飽きさせない巧みさでグイグイ引き込まれていきました。時折差し込まれるエリックとアンドリューの過去の断片から感情移入させつつ、あまりにも無茶な決断を迫られる二人の行く末！見届けずには帰れない！
「終末」ということでキリスト教の「ヨハネの黙示録」がストーリーの根幹を担っていているものの、宗教臭さや強めのプロパガンダ感はそこまで無く、誰しもがハラハラと楽しめる感じではありましたね。同性カップル＋中国系の養子という家族構成からもより強い家族愛を感じられて、3人よ…永遠なれと願わずにはいられない！そんな感じでした
そういえばシャマラン監督の映画はほぼ見てるけど、「ヴィレッジ」あたりまでのどんでん返し神、「アフターアース」あたりまでの低迷期、「ヴィジット」で息を吹き返して「ミスターガラス」という誰も予想してないクロスオーバーでビビらせて、「オールド」と今作みたいに自身の持ち味は活かしつつ原作小説をおいしく料理していくスタイルに変わっていってるの、一人の人間の隆盛を見てるような感じがして感慨深いな…。敬具
