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ノック 終末の訪問者のKentaCのレビュー・感想・評価

ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)
3.5
山小屋で過ごす男性2人と養子の娘の3人家族のもとに、突如4人の男女が武器を持って現れ、世界の終末を阻止するための「選択」を迫る物語。

突然世界の命運を背負わされる非現実感とそれに伴う混乱が、淡々と、4人の来訪者の不気味さとともに描かれていき、じわじわと不安を煽る演出はなかなかよかったです。
ただ、ストーリー的にシャマラン監督作品の『ヴィジット』や『オールド』的な種明かしやどんでん返しがあるわけではなく、
ただただ「目の前の運命と委ねられた選択をどう享受するか」について描かれている作品なので、オチ的なものを期待すると肩透かしをくらうかなという印象ではあります。
そういう意味では、死という現象の蔓延をただただ描いた『ハプニング』にテイストは近いかもしれません。

訪問者のリーダーを演じたデイヴ・バウティスタの醸し出す雰囲気と存在感がこの映画全体の空気を締めてくれていてとても良かったですが、逆にある意味それ頼りとも言え、物語面でももっと引き込んでほしかったなと思います。

個人的には、うーんこれはまあ…凡なシャマラン、という感じでした。
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