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ジョン・ウィック:コンセクエンスのKentaCのレビュー・感想・評価

4.6
シリーズ第4作で、裏社会を牛耳る組織「主席連合」から命を狙われるジョン・ウィックが、旧友シマヅの力を借りるために大阪のコンチネンタルを訪れ、組織を迎え打ち自由を得る為の戦いに再び身を投じる物語。

これは…現代アクション映画の最高到達点…!
すべてのアクション映画を置き去りにする、凄まじい次元に到達した怒涛のアクションの洪水にただだだ呑まれる至福の169分。
余裕で2時間以上はアクションシーンが占めており、特にラスト1時間はアクションの山場がいったいいくつ来るんだと思うくらい怒涛のアクションアイデアと魅せ方に満ちていました。

大阪パートだけでも十分凄いんですが、パリパートがもうエゲツない密度…とともにある意味とてもゲーム的なハチャメチャさに溢れていて、
車にガンガン撥ねられながらの銃撃戦、
改造ファイヤーショットガンとその画角、
222段の階段アクション…
と、いったいどれほどのアクション濃度…!
そのどれもに脳汁溢れ出し、観終わった後には疲労感と多幸感に同時に襲われそして包まれる、そんな映画体験でした。

正直ストーリーはオマケのようなもので、ジョンの行動理念も基本的に自己中心的ではた迷惑なところがあるためかドラマ面で心震わされるとかはありませんでしたが、それを補って余りあるアクション特化の作品なので、それでも全然満足です。
また、登場人物の関係性に今までよりもドラマ性を持たせていてジョン、ケイン、シマヅの3人の過去をあれこれ想像したくなる魅力がありました。

そのケイン役を演じたドニー・イェンは流石のアクションレジェンドぶりを遺憾なく発揮していて、『イップマン』や『レイジング・ファイア』以上の高速エゲツないアクションを繰り出し続けてくれて、もう圧巻。
ジョンと双璧を成す格と魅力を持った彼が本作の面白さをグッと引き上げてくれたことは間違いありません。

これこそ劇場の大スクリーンと音響で体感すべき作品。
観てからのこの1週間、数々のシーンが繰り返し脳内再生されるくらいすっかり脳裏に刻み込まれていて、想像以上に中毒性があります。
これはあと何回かおかわりしたいところ。
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