EUフィルムデーズにて。
第二次世界大戦勃発前夜に起こった出来事を描くスリリングなスパイスリラー。
ソ連がバルト三国とフィンランドへの圧力を強めていた頃。
劇中話題にもあがったポーランドはこのあと映画「カティンの森」で描かれたアレがあったんだなぁと頭の中で繋がった。
序盤はスリラーというよりノワール風ドラマのような雰囲気漂わせ、スターリン赤軍侵略を防ぎ二重スパイを追う任務を負ったエストニアの諜報員の姿が描かれる。
わりと静かに進むドラマで途中何度か意識失いかけたが(なんとか踏ん張った)、クライマックスのあのシーンはハラハラドキドキだった。
二重スパイが云々というヒヤヒヤはあまり感じなかったな。
史実に少しは映画的脚色も必要だとは思うが、それにしてもこんな慎重な任務でアレを落とすってちょっと注意力散漫すぎやしないかと。まあ、それがあったからハラハラしたわけでもあるけど。
ちゃんと気を張り詰めていたらもう少しスムーズに行ったよなぁ。
任務に関わる人も完璧ではないということか。
あの人のおかげでスターリン赤軍のフィンランド侵攻は食い止められたが、結局第二次大戦は勃発、フィンランドとソ連の争いはまた起こるわけで、映画はここで終わっても悲劇は続くんだなとドンヨリした気分になった。
