コーディー

2037のコーディーのレビュー・感想・評価

2037(2022年製作の映画)
3.7
グランフロントで開催された〝大阪韓国映画祭2022〟にて鑑賞!

性犯罪被害者にも関わらず、犯人を殺してしまったことで刑務所に服役する事になった19歳ユニョン。法にも守られず心も体もに深い傷を負った彼女に手を差し伸べたのは様々な事情を抱える同じ10番房の囚人仲間達だった…
絶望を癒そうとする塀の中の人情、連帯を通して〝それでも生きていく〟を見つめる物語。

自分の人生よりも聴覚障がいを持つ母を支え、それでも幸せに生きてた心優しきユニョンを一瞬にして地獄に突き落とす現実。そんなひたすら苦しい展開と、笑いも誘う刑務所内での囚人たちの日常が織り成す人情劇!なんやけど〜最初から囚人達が良い人過ぎたり、感情的なシーンの過剰さや安い泣かせ演出も目立っててメロドラマが強過ぎる印象も。
泣かせ展開を意識し過ぎな終盤ももう少し落ち着いたトーンで描いてくれてれば素直に泣けたんやけどなw

とは言え、それも王道韓国人情劇って感じではあるし、ベタな笑いも含めてそこそこ楽しめたかな。個性豊かな10番房の面々が歪み合いながらそれぞれの方法でユニョンを慰め連帯を深めていく様子が素敵でした。
そしてユニョンを演じたホン・イェジ。これがほぼデビュー作らしいけどハードな役柄をとても力強く演じててこれからの活躍も楽しみになった。

まあこの作品は日本での公開なさそうな気はするけど。