柊

1640日の家族の柊のレビュー・感想・評価

1640日の家族(2021年製作の映画)
3.8
フランスの里親制度の細かい所はわからないので、簡単に誰が悪いとか、ここが悪いとか言えないけれど、本人の気持ちがこんなにも優先されないって何だろう?
幼いから?と言うだけでは納得できない。
お役所も頑なだし。

子どもは生まれた時から人権は発生するはずだし、子ども自身大人の所有物ではないはず。

とにかく大人や役所の都合で、預けられる場所が変わったり、兄弟が増えたり減ったり。
関わった子どもの心が心配になる。

里親に出すなら成人するまでは里親の元と言う制度はあっても良いのではないかと思ってしまう。
だからこそ、本当の親が我が子を手放すと言う判断は責任を持って判断すべきで、少しの気持ちでぶれるのは納得できないなぁ。
だって、あまりにも里親ファミリーとの生活が自然だったから。

みんな幸せになれるのに、消えない傷を残してのエンドのようで後味が悪い。表面は何事もなく終わっているからこそ、余計に傷は深いような気がした。時が解決するってよく使うけど、時だけでは解決しない問題もあるんだよ。
柊