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ザ・ミソジニーのkeecoliquoriceのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・ミソジニー(2022年製作の映画)
4.9

このレビューはネタバレを含みます

やばい。好き!冒頭から、なんて美しいんだ…いったいどうやってこんなステキすぎる家を…と思った瞬間に先を越された(笑)。

登場人物たちが、すべて相対的かつ重層的に、身体的かつ精神的(心霊的?)に関わり合っていて、儀式がからんで、その立ち位置が激変するたびに興奮!そして、次はどうなる…⁉︎と、緊張が続く。と、思うと、とんでもな一言が叫ばれたり。楽しい!そして素晴らしい…。高橋洋監督の映画、大好きです。

『霊的ボリシェヴィキ』のときもだけれど、とにかく画面が清廉で美しく、『リング』などの脚本を手がけてこられてるので、Jホラーの祖のように紹介されますが、そしてまぁそれは事実なのでしょうが、私が感じるJホラーの、湿気というか、じめっとした質感と物語、というのが、高橋洋監督自身の作品にはないのよね。どこか清らかで上品な感じがするのよね。

イタリアのゴシックホラーから、脂分を抜いたような…?ゴージャスな恐怖がある、けどこってりくどくないのです。

河野知美さんと中原翔子さんの存在感!麗しいお洋服の数々が映える。立っている、ハンギングチェアを揺らしている、歩いてくる、…何をしても、そして粗野な動き(魔法陣を描くとこは最高)にも、気品があって。

横井翔二郎くんは、そんなお二人に並んでいて引けをとらない、また類い稀な雰囲気をお持ちで、これまた怖かったり可愛かったり、とてもよかったです。声も素敵ですな。

シアターを出たらなんと河野さんが。パンフレットにサインしてくださいました。うれしい。映画のなかでは恐ろしい母親と、娘の二役ですが、キラキラしてチャーミングでした!

それにしても、ステキな家だったなぁ。どこにあるのかしら。これから、パンフレットをじっくり読みまする。
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