しゅんまつもと

カラオケ行こ!のしゅんまつもとのレビュー・感想・評価

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)
3.8
雨からはじまり、傘が二人を近づけて、屋上で繋げるという流れがいい。
屋上から変わりゆく街を眺めるシーンは特に良くて、なおかつ原作マンガにはない部分。それもそう。これは映画だからこそ魅力的に映るシーンだ。

原作が少年から大人への成長を『声』を象徴しながら、ある種のブロマンスと併せて描いたのに加えて、変わるもの/変わらないものとしての『街』の映画になっているのがとても好きだった。汚いものが存在する街。

正直に言うと、自分が映画に求めるものはスクリーンの中にはそんなになかったけれど、いつまでも見てられる良さがあった。
和山やまのチャームである"真顔感"を実際の役者が演じても違和感がない演出にしているのも大正解。