みなみ

カラオケ行こ!のみなみのレビュー・感想・評価

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)
3.8
原作が好きで見るの少し躊躇ったけど、良いところもあった。やっぱり原作が好きだけど

私のイメージでは組長役の北村一輝が狂児なんだよなあ。
綾野剛の演技がうまくて違和感なく見れたけど、やっぱり狂児のギンギンの目力は足りなかったかも。
ヤクザの人たちはみんなコミカルで逆にフィクション感あって漫画のイメージまんまだった!
でも多分キティちゃん恐怖症の人とかが実際いたら一番怖い。
あと和田くんがすごくキャラ立ってた。
あと聡実くん父笑

聡実先生がヤクザに歌のアドバイスするところ、漫画見直したらあそこ4段オチになってて抹殺されてたけどこれはこれで色んな下手な歌聞けておもしろかった笑
紅の歌詞の和訳、そうきたか、という感じ。
新しい視点だった。
なんかこの曲の構成、ベートーヴェンの第九、クィーンのボヘミアンラプソディみたいだな。
この映画、YOSHIKIの功績でかっ。
紅、合唱曲、音叉、恭二の名刺、げんきおまもりなど音楽や小物の使い方が巧みな印象。

和山やまの作品って絵の重厚感があってそれが説得力になってる気がするんだけど、映像でリアルになると終始爽やかな感じだったなあ。
聡実くんの初々しさ素直さが全面的に出ててここのキャスティングについては好みかと思うけどもう少し冴えないちょっと達観している子ってイメージが私の中での理想。
あとすごく狂児のこと好きなのが漏れ出てた。
こちらがそうなのかな?と思う余地もなく...


愛についての考察がシャケの皮でなされるの面白かった。
合唱部内とか映画部の子とのやりとりとかはすごく邦画っぽい。
後輩キャラとしての和田くん、突然出てきた廃部寸前映画研究部員、狂児で、決して長くない聡実くんの青春時代を奪い合いしていたような、聡実くんモテモテ。
インパクト大のおもしろヤクザが勝っちゃったけど。

狂児の周りくどさ、聡実くんの幼さ故の鈍感さ、言わないところが良いんだよねえとしみじみ思いを馳せた。
みなみ

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